犬が吐いた後、ご飯と水はいつから?食事再開とお腹の休ませ方

愛犬が吐いた後、
「お水はすぐに飲ませてもいい?」
「次のご飯は抜いたほうがいい?」
「何を、どれくらい与えればいいの?」
と迷ってしまいますよね。
吐いた後も普段どおり元気なワンちゃんがいる一方で、水を飲むたびに吐く、ぐったりする、下痢や腹痛を伴うなど、早めの受診が必要なケースもあります。
そのため、吐いた後はすぐにご飯を用意するのではなく、
まず、
吐いた回数
吐いた後の元気
水を飲めるか
下痢や腹痛がないか
血や異物が混じっていないか
を確認することが大切です。
今回は、犬が吐いた後のお水とご飯の与え方、食事を再開するタイミングを解説します。
※この記事は一般的な情報です。ワンちゃんの年齢、体格、持病、嘔吐の原因によって適切な対応は異なります。不安がある場合は、かかりつけの動物病院へご相談ください。
ご飯の前に確認したいこと
ワンちゃんが吐いたときに大切なのは、すぐに何かを食べさせることではなく、まず全身の状態を確認することです。
吐いた回数
一度だけなのか、短時間に何度も繰り返しているのかを確認します。
一度吐いた後も普段どおり元気に過ごしている場合と、何度も吐き続けている場合では、対応が大きく異なります。
繰り返す嘔吐は、脱水や体内の電解質バランスの乱れにつながる可能性があります。
吐いた後の元気と食欲
次のような様子がないか確認しましょう。
ぐったりしている
呼びかけへの反応が弱い
立ち上がりたがらない
ご飯のにおいを嗅いでも顔を背ける
背中を丸めている
お腹を触られるのを嫌がる
元気がなく、腹痛、下痢、脱水、血の混じった嘔吐などを伴う場合は、自宅で食事を試す前に受診が必要です。
吐き戻しではないか
食後すぐ、えずかずに未消化のフードがスルッと出た場合は、胃からの嘔吐ではなく、食道からの「吐き戻し」の可能性があります。
食べるたびに吐き戻す場合は、食事方法だけで解決しようとせず、動物病院へ相談しましょう。
詳しくは、関連記事「フードがそのまま…!犬が未消化で吐く理由と『様子見OK』の境界線」も参考にしてください。

吐いた後、お水はいつから?
嘔吐では水分が失われるため、水分補給は大切です。
ただし、吐いた直後に大量の水を一気に飲むと、刺激になって再び吐いてしまうことがあります。
吐き気やえずきが落ち着いたら、まずは少量の水を与えて様子を見ましょう。
おすすめの確認方法
吐き気が落ち着くまで静かに休ませる
少量の水を与える
再び吐かないか観察する
問題がなければ、少量ずつ回数を分ける
一気飲みしやすいワンちゃんは、器にたっぷり入れるのではなく、少しずつ追加すると飲み過ぎを防ぎやすくなります。
水を飲んでもすぐに吐く場合は、口から水分を取れず、脱水が進む可能性があります。
少量の水も保てない場合は、早めに動物病院へ連絡してください。
無理に口を開けたり、自己判断でシリンジから流し込んだりするのは避けましょう。
弱っているワンちゃんでは、誤って気管へ入るおそれがあります。
シリンジを使う場合は、獣医師から量と方法の指示を受けてください。

ご飯はいつから再開する?
吐いた後の食事再開に、すべての犬へ共通する決まった時間はありません。
以前は、胃腸を休ませるために24~48時間ほど絶食させる方法が広く使われていました。
しかし現在では、回復中の胃腸にも栄養が必要であり、長時間の絶食が回復を遅らせる可能性もあると考えられています。
激しい嘔吐や検査前など、獣医師が絶食を指示するケースを除き、自己判断で長時間ご飯を抜くことは避けましょう。
健康な成犬が一度だけ吐き、その後は元気で水も飲めている場合は、吐き気が落ち着いてから、消化しやすいご飯を少量試します。
一方で、
何度も吐いている
水を飲んでも吐く
食欲や元気がない
下痢や腹痛がある
血や異物が混じっている
という場合は、ご飯を再開する前に動物病院へ相談してください。
動物病院では、症状や原因によって、短時間食事を控えてから、消化しやすい食事を少量ずつ再開するよう指示されることがあります。

吐いた後に取り入れやすい食べ物
食事を再開するときは、脂質が多いものや、普段食べ慣れていないものをいきなり与えないことが大切です。
動物病院では、症状に合わせて、消化しやすい低脂肪の犬用消化器サポート食がすすめられることがあります。
消化器用の療法食には、消化吸収しやすいもの、脂質を抑えたもの、食物繊維を調整したものなどがあり、原因によって適した種類が異なります。
ボーンブロススープ
吐き気が治まり、少量の水を飲んでも吐かないようであれば、食事再開を助けるものとして犬用ボーンブロスを取り入れる方法があります。
ボーンブロスとは、骨や肉を水でじっくり煮込み、そのうま味や香りをスープに移したものです。
犬用の商品は、ワンちゃんが飲みやすいように作られており、ご飯に水分と香りを加えたいときにも活用できます。
吐き気が治まり、少量の水を飲んでも吐かないようであれば、食事再開を助けるものとして犬用ボーンブロスを取り入れる方法があります。
まだ食欲が十分に戻っていないときにも使いやすく、いつものご飯を食べ始めるきっかけになることがあります。
おすすめの与え方は、
人肌程度に温める
最初はひと口だけ与える
吐かないか確認する
問題がなければ少量ずつ与える
その後、ご飯に少量かける
という方法です。
ボーンブロスだけでは、ワンちゃんに必要な栄養をすべて補うことはできません。
治療食や総合栄養食の代わりではなく、水分補給と食事を始めるきっかけとして使いましょう。
人用のスープには、塩、香辛料、玉ねぎ、ニンニクなどが使われていることがあります。
ワンちゃんには適さないものもあるため、必ず原材料を確認し、犬用の商品を選んでください。
WANMARTのボーンブロスも、吐き気が落ち着いた後の水分補給や、いつものご飯を食べ始めるための香りづけとして取り入れられます。
やわらかく消化しやすい食事
獣医師から特別な食事指示がない場合は、
犬用の消化器サポート食
食べ慣れたフードをやわらかくしたもの
低脂肪で消化しやすい食事
水分を含んだフレッシュフード
などが候補になります。
食物アレルギーや膵炎、腎臓病などがあるワンちゃんは、一般的に「消化に良い」とされる食材でも適さない場合があります。
持病がある場合は、かかりつけの獣医師が指定した食事を優先してください。
食事の量と回数
吐き気が治まったからといって、すぐに普段と同じ量を与えるのは避けましょう。
空腹そうに見えても、胃腸はまだ本調子ではない可能性があります。
最初は数口から
食事再開時は、普段の1回量よりもかなり少ない量から始めます。
食べた後に、
舌なめずりが増えないか
よだれが出ないか
落ち着きがなくならないか
えずきや嘔吐がないか
を確認しましょう。
問題がなければ、次の食事も少量にし、1日の量を数回に分けます。
胃腸の調子を崩した犬には、消化しやすい食事を少量ずつ、回数を分けて与える方法が用いられます。
状態が安定していれば、数日かけて量を増やし、通常の食事へ戻していきます。
食べられたからといって追加しすぎない
ひと口食べて吐かなかったからといって、すぐに器いっぱい追加する必要はありません。
最初の食事では「完食させること」よりも、少量を吐かずに消化できるかを確認することが大切です。
再び吐いた場合は食事を中止し、動物病院へ相談してください。

ドライフードをふやかすときの注意点
いつものドライフードを食べ慣れている場合は、ぬるま湯や犬用ボーンブロスでやわらかくする方法もあります。
おすすめのふやかし方
いつものフードを少量だけ器に入れる
ぬるま湯またはボーンブロスを加える
粒がやわらかくなるまで待つ
熱くないことを確認してから与える
温めることで香りが立ち、食欲が落ちているワンちゃんも食べやすくなることがあります。
回復中の犬には、消化しやすく、食べやすい食事を少量ずつ与える方法がすすめられています。
ただし、熱湯を使うとやけどの危険があります。
必ず人肌程度まで冷ましてください。
ふやかしたフードは水分を含むため、長時間置いたものを与えず、食べる分だけその都度用意しましょう。
また、吐いたことをきっかけに、急にまったく別のフードへ切り替えると、かえって胃腸の負担になる場合があります。
フードを変更するときは、体調が落ち着いてから少しずつ移行しましょう。

子犬・シニア犬・持病のある子と受診の目安
子犬、シニア犬、超小型犬、持病のあるワンちゃんは、健康な成犬よりも早く状態が悪化することがあります。
特に子犬やシニア犬では、繰り返す嘔吐や下痢による脱水と体力低下に注意が必要です。
自己判断で長く様子を見ないほうがよい犬
子犬
シニア犬
超小型犬
妊娠中・授乳中の犬
糖尿病などで食事時間が重要な犬
腎臓病や肝臓病がある犬
膵炎になったことがある犬
定期的に薬を飲んでいる犬
これらのワンちゃんは、ご飯を抜いたり、普段と違う食事へ変えたりする前に、動物病院へ相談してください。
早めに動物病院へ相談したいケース
短時間に何度も吐く
食べるたびに吐く
少量の水も吐く
下痢も続いている
食欲が戻らない
元気がなく、ぐったりしている
お腹を痛がる
発熱が疑われる
吐き戻しを繰り返す
24時間以上症状が続く
すぐに受診したい危険なサイン
血やコーヒーかす状のものを吐いた
お腹が大きく膨らんでいる
何度も吐こうとするのに何も出ない
呼吸が苦しそう
立てない、反応が弱い
歯ぐきが白い、青紫色
異物や毒物を食べた可能性がある
強い腹痛がある
血を吐く、腹部が膨らむ、ぐったりする、何度も吐くといった症状は緊急性が高い可能性があります。
食事や水を試すよりも先に、動物病院へ連絡してください。

まとめ
犬が吐いた後は、すぐに普段どおりのご飯を与えるのではなく、まず、以下のことをを確認しましょう!

吐き気が落ち着いた後は、少量の水から始めます。
水を飲んでも吐かなければ、消化しやすい食事を数口から与え、1回の量を少なくして回数を分けましょう。
犬用ボーンブロスは、水分と香りを加えられるため、食欲が戻りきっていないときの食事再開を助ける方法のひとつです。
ただし、ボーンブロスは嘔吐を治療する薬や、栄養がすべてそろった療法食ではありません。
吐き気が落ち着いたことを確認してから、
ひと口のボーンブロス→少量のふやかしたご飯→小分けにして少しずつ増やす
という順番で、ゆっくり通常の食事へ戻していきましょう。
何度も吐く、水を飲んでも吐く、血が混じる、お腹が膨らむ、ぐったりしている場合は、自宅での食事再開より受診を優先してください。
吐く前に見られる行動については、
関連記事「犬の吐き気サインを見逃さない!よだれ・舌なめずり・震えの見分け方」
吐いたものの色や状態については、 「犬が吐いた!色・状態でわかる危険サイン」
も参考にしてください。
体調が落ちたワンちゃんにとって、ご飯をたくさん食べることだけが回復ではありません。
少量の水を保てた。
ひと口のスープを飲めた。
少しずつご飯を食べられた。
そんな小さな変化を確認しながら、焦らず回復を支えてあげましょう。







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